何度も夢を見てきた 諦めたりはできない

 

 

銀杏BOYZ峯田和伸が全裸になり

「ロッキンオン!!!ロッキンオンジャパン!!!ありがとう!!!!」

とグラスステージで高らかに叫んだ2005年の夏

 

【LIVE】 銀杏BOYZ - 東京 (ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2005) - YouTube

 

 

僕はこの場所で生まれて初めての夏フェスに参加していた。19歳の事。

ここで初めてスタンディングでライブを見て

ここで初めてビールが美味い物だと知り(未成年のくせに)

ここで初めてロックンロールを体感した。

 

35度のとろけそうな日に見た全てが僕の人生の指針となった。

それから14年経ってひたすらにロックフェスやらロックンロールバンドを追いかけていたはずの僕が、気がついたらまた14年ぶりにひたちなかに帰って来ていた。

お目当てはキュウソネコカミでもあいみょんでも BUMP OF CHICKENでもなくモーニング娘。'19だ。

 

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2014年11月26日変な人たちになり損ねthank youと直接言われることが叶わなかった日に道重さゆみさんが語った

「後輩たちに見せたい景色」

「後輩たちに見てもらいたいもっと大きい景色」

この言葉をずっと追いかけて残ったメンバーをひたすらに応援し続けてきた。

 

それから武道館公演を当たり前にこなし、座間を一瞬でSOLDOUTさせる頼もしいメンバー達のネクストステージをひたすらに待ちわびてきた。

 

叶ったのは去年の同じロッキンレイクステージ。

僕は家業であるホッチキスの針を折り曲げる仕事が忙しく現地に行くことは叶わなかった。

 

それが認められてたどり着いたグラスステージという過去に例を見ないほどの馬鹿でかいステージ。

 

「これを見ないで何を見る?」

5回6回と抽選しても全く当たらないライジングサンを諦め僕はひたちなかに向かう事を決めた。

 

 

 

 

当日いつものようにこれで会場に向けて出発した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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お盆のせいか道が混んでいたためchopよりもギリギリになって会場に着いたのは10時ちょうど

モーニング娘。'19さんのステージは10時30分

 

「間に合うか。。。」

そう思い慌ててひざ関節の裏からジェットファンを取り出し第二形態でグラスステージへ

 

到着するとちょうどロッキンオンの渋谷社長の前説があり

なぜ彼女達をグラスステージに立たせようとしたかを語ってくれた。

 

 

「彼女たちは昨年Lake Stageで鮮烈な印象を残した。何がすごいって、ロッキンのために特別なことをしたんじゃなくて、普段どおりのことをしていただけだということ」

 

「ここに集まったのは、モーニング娘。を勝たせたいと思っている人と、その勝利を目撃したいと思っている人。勝たせたいじゃないですか!」

 

 

 

この時

「勝たせたい」という言葉を使ったのがとても印象的だった。

音楽で勝ち負けを決めたくないから紅白に出ないというミスチルさんの言葉もある

TLでも「勝ち負けとかじゃないと思うんだが」みたいなのもちらほらと見たけど

僕は正直ロックインジャパンのステージって勝ち負けだと思ってる。

数千単位のバンドマンが全員とは言わないまでも少なくとも一度は夢見るグラスステージ

誰もがここにのし上がって来たいと思っている場所は間違いなく勝者のステージだし

その勝者はロッキンオンが決める事が出来ると言っても過言ではないと思う。

数々のバンドが売れ、グラスにのし上がったりするのを毎年眺めては

「このバンドが今年の顔か」となる

集客力なのか、知名度なのか、盛り上げ力なのか、

あるいは期待値なのか、その全てなのかわからないがあのグラスステージは1つのシーン指標だと考えていて

それを社長自ら「勝ち負け」で表現してきた事がこの人はやっぱ凄く現場主義なんやなと思ったしその熱に応えないわけにいかないやろと

あの場所にいたオタク全員に火がついたし涙にも変わった

 

そしてメンバーが登場しリーダーの譜久村聖さんがおもむろに客席に降りてくる

 

ピンクのTシャツを着たオタクに支えられて人の海の上で仁王立ち

 

僕はそれを見て

「これがミズキングダム。。。」と唸り沈黙してしまう

 

そのまま譜久村聖さんが語り出す

 

 

『死に場所なんてどこだって構わない。ここだって構わない。

 必ず、必ず死ぬ。
 台風で、津波で、地震で、事故で、病気で、寿命で。。。
 けど今日生きてっから生きてることに専念して、
 頂いたこの場全力で。さぁ!モーニング娘。'19始めます! 』

 

 

 

 

 

みかんのイントロが鳴った瞬間文字通り膝から崩れ落ちてしまった

 

 

一足先にバカでかいフェスで大観衆を魅了した元絶対的エース

 

さいたまスーパーアリーナに立たせたかったスーパー戦隊ヒーロー

 

一緒にレイクステージで魂をかけたメンバー

 

それ以外にOGメンバー全員の想いが全て

 

 

 

「何度も夢を見てきた。諦めたりはできない」

 

 

の歌詞に乗ったあの瞬間

日本トップクラスにバカでかい音が鳴るひたちなかのスピーカーからみかんが流れている事実は一瞬で勝利を確信させ全ての記憶をフラッシュバックさせた

 

「勝った〜!勝った勝った〜!!」

 

僕の中のセルジオ越後が泣きながら叫び

気まぐれプリンセス、I surrender 愛されど愛、恋レボと畳み掛けられもはや桃源郷

 

シャボン玉のイントロが鳴ると地鳴りのような歓声と愛する人は「みずきだけ〜!!」のコールで声帯を失う

 

ザ☆ピ~ス!でお昼ご飯をカレーにすると誓い私のロッキンエンジョイ!!

 

体感3.814秒で進んだライブも気がつくとラストナンバー

 

ここで譜久村聖さんがまた語りかける

 

 

 

「いつもはライヴが終わったら死んでもいいって思ってたけど、今日は、今日だけは、ライヴが終わった後に次の景色が観てぇ。。」

 

 

 

そう言い残すとメンバー全員で

 

 

 

 

「私たちは"""ここにいるぜぇ!!""""」

 

 

感無量だった。

 

ライブの最後はいつだって幸せな曲でハッピーで終わりたい協会の理事を務めている僕としてはこれ以上ない締め

 

 

「僕らはまだ夢の途中
みんなみんなそうなんだ
いいわけなどGOOD BYE BYE
チャンスはそこにある」

 

「夢の翼を広げ
BREAK THROUGH
自分をブチ破れ!」

 

「君を愛してる
守る誰かができた時に
男って強く変われる」

 

「恋はジェットコースター
時のレールを走りながら
ぼくの手をギュッと抱いてて」

 

全ての歌詞が突き刺さりまくり僕はもはや

「YES wonderland!!」

と叫ぶのが精一杯

 

魂の50分が幕を閉じた

 

 

 

気がつくとパンパンに埋め尽くされたグラスステージ

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「この景色の一部になれてよかった」

 

 

 

間違いなく"勝った"モーニング娘。'19を誇りに思い、膨れ上がったグラスステージで黄色いしゅわしゅわする飲み物を飲み干し

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高らかに叫ぶ

 

 

 

 

 

 

 

 

「娘。最高!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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